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技術人文知識国際業務の在留資格で会社員として働いている外国籍の方が、会社員を続けながら新しく別に会社を設立して社長になって会社を経営したい場合、ビザの問題は生じるでしょうか?

  • 現在許可を受けている技術人文知識国際業務の在留資格のままで会社を設立して経営はできるか?

答え) できません。

技術人文知識国際業務の在留資格(ビザ)は、あくまで会社などの所属機関に雇用されて就労する在留資格区分(ビザ)なので、所属機関の雇用ではない会社経営は資格統制外であり、技術人文知識国際業務の資格外活動となります。会社経営をしたいのであれば、「経営管理」の在留資格を取得する必要があります。

  • 技術人文知識国際業務の在留資格で日本で会社を設立し、設立が完了したら技術人文知識国際業務から経営管理への変更申請は可能か?

答え)できません。

技術人文知識国際業務の在留資格(ビザ)では、そもそも会社設立という行為が認められません。従いまして、技術人文知識国際業務の在留資格で会社を設立すること自体が認められません。適法な範囲で最も安全確実な手続きとしては、

・いったん母国へ戻る

・母国にいながら協力者などのサポートを受けて日本で会社を設立する

・経営管理の認定証明書交付申請(COE)を申請する

・COEを取得後日本に入国して経営管理を開始する

となります。

  • 会社設立が可能である友人など他の方が設立した会社に代表取締役として就任し、その後に技術人文知識国際業務への変更は可能か?

答え)可能です。

別の方が会社を適法に設立後、代表取締役に新任し経営をするために在留資格の変更許可を申請することは法律の問題にはなりません。

ここで会社設立が可能な方の例としては、

・日本国籍の方

・日本人配偶者や定住者、永住者など身分系の在留資格をお持ちの外国籍の方

・母国の家族(妻や夫、兄弟姉妹、親など)や友人などで、母国に滞在しながら日本で会社を設立し経営管理の在留資格の許可処分を受けた方

などが考えられます。このような、会社を設立する行為が可能な方が設立した会社であれば、代表取締役に就任することで在留資格の変更が可能となります。

もちろん、この変更申請に対する許可処分が下りる前に、つまり技術人文知識国際業務の在留資格のままで会社の経営を行うことは資格外活動ですから違法となります。あくまで経営管理への変更申請が下りた後でなければ経営を行うことはできません。

  • 在留資格の変更が許可されたうえで、引き続き会社に雇用されることは可能か?

答え)可能となる余地はあります。

この場合、日々の就労実態の時間配分などが会社経営に重点をおいて就労しているのか、あるいは会社員として会社での就労に重点をおいてるのかによって資格外活動に該当するかが判断されますが、仮に現在所持する在留資格に該当する就労が相対的に少ないと入管が判断した場合は違法な資格外活動となります。この場合は、違法就労となり入管による摘発対象となります。また、技術人文知識国際業務であれ経営管理であれ、在留資格の更新申請の際に不許可になる可能性があります。

本来であれば不可能な就労をご自身の判断で会社経営と会社員を続けると、更新が不許可になり日本に在留できなくなるという事態になりかねません。

  • 更新の不許可などの受け入れがたい事態をあらかじめ回避する方法はあるか?

答え)このような事態を未然に防ぐため、会社を設立するなど行動をする前に出入国在留管理局に対して就労資格証明書の交付申請を行うことをお勧めします。この申請資料には、これから行おうとする会社設立や会社員としての就労と会社経営という2つの活動に関する詳細な説明を添付します。もちろんこの詳細な説明には、時間配分や報酬に関する記述も記載し、これからの行動に関する計画が資格外活動にあたり違法就労などと評価されるかどうかの判断を求めます。