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離婚法律相談・養育費~再婚に伴う養育費負担義務

>離婚法律相談)離婚後親権者となりましたが、再婚をしました。養育費の請求はできなくなるのでしょうか?

答)養育費請求権は当然にはなくなりません。ただ、再婚相手とお子様が養子縁組した場合、再婚相手の養育義務が優先され、養育費は劣後になります。

したがって、養育費の減額請求は認められやすくなります。

1.再婚と親子関係

子連れの再婚(いわゆるステップファミリー)をしても、再婚相手と子どもには当然には親子関係が生じません。

再婚相手と連れ子が養子縁組して初めて法律上の親子関係が成立します(民法809条)。

2.養育費の法的関係

養子縁組は子の福祉のためのものです。この養子縁組によって子は養親の嫡出子の身分を取得します。そして、この身分関係により、養親は、嫡出子の扶養義務を負うことになります。

ただし、養親が扶養義務を負ったからといって、実親の扶養義務が当然になくなるわけではありません。

通常再婚により養親と共同生活しながら子どもは扶養されますので、子に対する関係では法律上は養親と実親はともに扶養義務者にありますが、一次的には養親が優先され、実親は二次的になります。

そうしますと、養育費の減額請求も認められやすくなります。

3.実務

父母が離婚し、父母双方が離婚後別の相手と再婚し、子が再婚相手と養子縁組したケース。

このケースでは実父からの養育費減額請求に対して、事情の変更を理由に請求を認めた審判例もあります(東京家庭裁判所審判平成2.3.6.)。

4.子が再婚相手と養子縁組しなかった場合

この場合、子どもに対して実親が第一次的な扶養義務を負うことにかわりはありません。

しかし、その場合でも、再婚相手が子どもの養育費を含め、新しい家族の生活費全般を負担するようになった場合には養育費を取り決めた離婚時に予測しえなかった個人的社会的事情の変更があるとして養育費減額請求が認められる可能性があります。

5.事前の取り決め

昨今、ステップファミリーもありふれた家族模様となっています。そこで、実親の養育費の扱いも協議の俎上にのることにもなるでしょう。

弊事務所は、再婚を、離婚時予測できなかった事情と捕らえることではなく、ありうる人生の節目として捕らえ、公正証書にも再婚時に養育費の見直し条項を盛り込むことを提唱しています。

その際、再婚相手と連れ子との養子縁組の有無にかかわらず、再婚により子の養育費が問題となった場合には実親の養育費の負担額は再婚後の家庭の状態、扶養義務者の社会的地位、経済的余力など諸般の事情を考慮して、子の福祉に沿う養育費の再検討が望ましいといえます。

特に低所得者の場合、養育費は支払う義務者にとっても、養育費をもらう者にとっても死活問題にも直結しうるものです。ついつい生活(とくに養育費支払い分担者は養育費の負担が多大であると再婚すらできない)を前面にだして感情的になりがちですが、養育費はあくまで子の福祉の問題です。この点を踏まえて冷静に協議することが望まれます。