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離婚相談・養育費~養育費の一括払い

離婚相談)協議離婚の際、養育費の支払いについても合意はしました。しかし、収入も不安定で養育費の不払いも十分考えられますので、離婚の際に養育費の一括請求を求めたいのですが可能でしょうか?

答)養育費の一括請求は合意あれば、請求が可能ですが、そうでない場合、例えば調停や審判などで一括請求が認められるのは難しいのが現状です。

1.養育費支払いの原則

養育費の支払いは、毎月払いが原則です。養育費が子どもの生活費の一部だからです。

確かに子どもが事故や病気で亡くならず無事に成長するのであれば、養育費の一括払いは将来の支払いが確保されて大変心強くありがたいものだといえます。

しかし、養育費の一括請求は相手方が合意することが大前提であり、実際に一括払いで解決するケースはまれです。

それは、一括払いは金額が多額になること、一括払いによりこどもと縁が切れてしまうような結果になることへの不安、親権者・監護権者に対する不信感があるようです。

実際、親権者に多額のお金が一括で支払われた場合、その親権者が勝手にお金を使い込むケースもありました。大変残念なことだと思います。

2.養育費一括払いの合意

養育費一括払いの合意を形成するには、以下のポイントをみたす必要があります。

・支払い義務者に財産的基盤があること

・一括払いされる養育費を子どものために使うという信頼感

・面会交流権の協力

3.養育費一括払いの問題点

子どもが養育費を使って生活を送る年頃で死亡した場合、遺された養育費は子の相続財産となり、子の相続人が取得します。

また、親権者が養育費支払い義務者の意思に反し自分自身のために養育費を消費してしまい、子が再度要扶養義務に陥る危険もあります。

さらに養育費の支払い額によっては贈与税の支払い義務も生じえます。


4.一括払いを求める場合の妥協点

少なくとも一括で支払われた養育費が子どものために確実に支払われることを担保するする方法があります。

それは、養育信託の活用です。

信託銀行が一括払いの養育費を預かり、運用しながら子どもには定期的に信託時に決めた金額を支払うというものです。

信託の期間は5年以上というしばりもありますが、信託金銭が支払い義務者の社会的地位などから妥当な範囲であれば、みなし贈与に対し非課税扱いというメリットもあります。