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夫が嫌い!好きじゃなくなった!性格の不一致で離婚できる?

性格の不一致や愛情の喪失が原因で夫婦関係が修復不可能なまでに破綻していれば、「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するとして離婚が認められる場合があります。

1.性格不一致等と離婚原因

性格の不一致や愛情喪失が離婚原因とはなるものの、一般的性格のの不一致というものは多かれ少なかれどの夫婦にもあるものです。夫婦といえども人格が異なる一個人同士のつながりだからです。

なお、離婚訴訟を提起するまでにいたった段階では、離婚請求する配偶者は他方の配偶者に対して愛情を喪失しているのが通常です。

ですので、性格の不一致や愛情喪失の原因などを慎重に検討する必要があります。

裁判例も性格不一致や愛情喪失がただちに離婚原因になるとは考えていません。

夫婦間の性格不一致や愛情喪失が原因となって、どんなに努力しても夫婦関係が修復不可能なほど破綻していてはじめて離婚判決をくだしています。

2.熟年夫婦の離婚

近年、いわゆる熟年夫婦の離婚が増加傾向にあるといわれています。

この原因として、心の通わない配偶者から逃れて余生を自由に満喫したいと願う人が増えたこと、また、女性の社会における地位が向上するとともに、夫からの精神的・経済的自立を求める意識の向上が背景にあるようです。

もっとも、熟年夫婦の離婚の場合、離婚後の再就職は若者にくらべて困難です。

ですので、夫婦双方の生活が経済的に保証されるように財産分与が重視されます。とくに熟年夫婦の場合、一般的にはその婚姻中に築かれた夫婦共有財産が多額になっていること、および退職金や年金など熟年夫婦の離婚においては財産分与が占める重要性は一段とたかくなっています。

ところで、熟年夫婦の離婚については、妻が夫の自分本位で社会性・協調性のない性格のために結婚以来30年間常に我慢を強いられ人格を無視されてきたことを理由に提起された離婚訴訟において、裁判所は、婚姻関係を継続することが困難であることを認めながらも、夫が離婚に反対しており妻に帰ってきてほしい旨懇願していること、夫婦が老後を迎えるべく人生の転換期に来ていること等一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認め、離婚を認めなかった判例あがあります(名古屋地方裁判所岡崎支部判決昭和38.2.7)。

このように、婚姻関係の破綻を認めつつも離婚請求を認めなかった(請求棄却)しからも分かるように、熟年離婚の結論は、裁判官個人の婚姻観や価値観によるところも大きいようです。