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離婚調停ってなに?調停でどうなっちゃうの?

離婚を考える配偶者が一方の配偶者に離婚を告げたとき、

離婚に合意すれば話は簡単です。そのまま離婚届を作成し、

役場に提出すれば協議離婚が成立します。

では離婚を告げたときに相手が離婚なんていやだといって

離婚の申し出を断った場合、離婚したい配偶者はどうすれば

いいのでしょうか?

その答えは、家庭裁判所に対して離婚調停を申し立てること、です。

離婚調停は、相手方のご住所(本籍地ではありません)を管轄する家庭裁判所に

出向き、その場で調停の申し立てをすることで可能です。

ただ例外として

1.夫婦の合意がある場合

2.特別な事情がある場合

には管轄外の家庭裁判所での申立も可能です。この場合、管轄に関する合意書、

上申書が必要です。

なお、申し立てには費用がかかりますのであらかじめ家庭裁判所に電話で確認する

とよいでしょう。また、調停受理の締め切り時間も午後4時までという家庭裁判所も

あります。お仕事を休んで申立に行くなどとお忙しい方は、あらかじめ何時まで

調停申立を受け付けるのかを確認することをお奨めします。

さて、調停の申し立てが受理されると、第1回目の調停期日が家庭裁判所によって

指定され、双方に調停期日呼出状が送られます。

仕事などの都合で出頭できない場合には、家庭裁判所に電話で連絡し、指定期日の

変更を申し立てることもできます。この場合期日変更申請書の提出を求められる

場合もあります。

そして調停では、出頭する場所まで指定されます。例えば○○家庭裁判所×階待合室

といった指定です。

多くの場合、夫婦は別のフロアの待合室があてがわれます。これは双方が顔を合わせない

ようにする配慮です。特に調停申立の際にチェックする調停原因に相手の暴力を記入した

場合、特段の配慮がなされます。

指定された日時に指定された待合室に出頭すると、調停委員が待合室のドアを開け、

苗字を呼びます。この呼出に呼応し、調停委員に連れ添って調停室に入ります。

調停室には基本的には一人で入りますが、あらかじめ弁護士の同伴を申し出ていれば

弁護士も入室同席することができます(行政書士は同席できません、残念ながら!)。

そして男女一組の調停委員が相手側の言い分をつげ、それに対してあなたはどう思うのか、

どうしたいのかなどと質問してきます。例えば、浮気が原因で離婚したいと奥さんが

言っているが本当なのか、そしてあなたは離婚したいのか、といった質問とそれに対する

主張の聞き取りです。

この主張を聞いた調停委員は、別フロアにいる相手方配偶者のところまで行き、今度は

聞いた主張を相手方配偶者につげ、それに対する気持ちや言い分を聞きます。

なお、調停委員から解決策を告げられたり、こうしたらお互い納得できませんかといった

和解案の提示がされることもあります。聞き取りした調停委員が、離婚調停の申立

で開かれた調停ではあるが、離婚するべきではないなと判断した場合、夫婦円満調停

と同じように、離婚を思いとどまるよう説得すると約束したケースもあります。

もちろんこの解決策や和解案に対して同意するかしないかは各自の意思にまかせられ、

本人の意思に反した結論を出して調停調書が作成されることはありません。この点が

裁判離婚の判決と異なるところです。

調停はあくまで当事者同士の協議の場を裁判所に持ち込み、調停委員が仲立ちして

当事者双方の合意を形成する制度なのです。

こうした主張の聞き取りと質問などを数回繰り返してその日の調停は終了です。

時間的には2時間ほどです。もちろん、主張の内容によってはこれよりも短く済んだり

長くかかったりするケースも当然あります。

そして次回の調停期日の調整がなされます。

このような主張と聞き取り、それに対する主張を再度聞き取りといったことを数回

繰り返し、離婚の合意が形成されれば調停調書が作成されます。

調停期日は、裁判所の込み具合によって左右されますが、おおよそ一月に1回のペース

で調停が開かれることが多いようです。

この調停調書の届出によって調停離婚が成立します。

他方、離婚の合意形成ができなかった場合、調停は不調に終わります。

調停の終了は、当事者が、調停を不調で終わらせたいと思いますと強く主張することに

よってです。

なお、調停の場では、主張できる時間が短いということで、あらかじめ陳述書を作成する

方もおられます。陳述書を作成することで、主張内容を正確に調停委員に伝えられる

メリットは大きいと思います。また、相手方に書籍などを渡すよう調停委員にお願いする

こともできます。もちろん、気持ちをこめて作成した陳述書を相手に渡すようにお願い

するのも大丈夫です。

このように調停は当事者双方の意見を聞き、調停委員の仲介によって話し合いする場

ですから、弁護士や代理人をつけても原則として本人が出席しなければなりません。

相手が出頭しない場合、家庭裁判所の調査官が事情を調べて出頭を促します。

それでもなお出頭しない場合には、調停は不成立となります。

そして当事者双方が合意し、調停調書が作成された場合、その調停調書には

強制力があり、また、公正証書と同じ強制執行力があります。