最近の日本社会の情勢を反映しているのか、あるいは、リーガルマインドが浸透してきたことの反映か、普段通りに日常生活を送っている中で、犯罪行為や、犯罪行為に類似する行為に遭遇した方が警察に相談したいという考えを持つ方が増えています。
犯罪や、犯罪に類似する行為の被害を受けた場合に警察署に相談するのは自然なことですが、相談する場合にはあらかじめ相談内容を文章にまとめることをお勧めします。相談を受ける捜査員に正確に理解していただくことや、双方の時間や手間の節約につながります。
相談内容をまとめる文章を作成するコツについてまとめます。
文章の項番とは、ここにあるような1.とか、2.とかの番号です。この項番には、その項目でまとめた内容の表題を記します。
ここの項目では、
・誰から、
・どこで、
・いつ、
・どんなことをされたのか、
・そのされたことに対してどうしてほしいのか(捜査を開始して逮捕してほしいのか、その行為をしている人物に警察から警告してほしいのか、相談記録を残してほしいのか、など)
を漏らさず記載していくとよいでしょう。
この項目では、子項番(例えば3.2.とか、2-1-3とか)の横にその項目で説明する内容が発生した年月日を表題にするとわかりやすくなります。
警察に相談したい内容をまとめた文章のサンプルとして一例をあげます。当然ながら、この記載内容はフィクションであり実際に受任したものではなりません。
破局した元交際相手である〇〇〇から、離縁後6か月を経た現在にいたるまで、やめるよう伝えているにも関わらず、執拗に深夜に電話をかけてくるとともにメールを送信したり、私の友人に私の動向を聞きまわるので不安を感じています。警察から〇〇〇へ警告をしてほしいと思います。
私は平成〇年〇月に友人の紹介で〇〇〇と出会いました。出会い後数か月の友人関係を経て交際を開始しました。
交際中は数か月に一度の頻度で旅行に出かけたり、双方の両親に紹介しあうなど円満な交際を続けました。
しかし、〇〇〇には多額の借金があり、交際を深めるうちに私に借金の肩変わりを頼むようになり、それを断ると、勝手に私の財布からお金を抜き取るようになりました。
そのことをいさめると今度は〇〇〇は私に暴力を振るうようになったので、これ以上の交際は無理だと思い、紹介してくれた友人の立会いのもとで別れ話を行いました。これは平成〇年〇月〇日でした。この時は、〇〇〇も離縁に同意し、お互いの携帯番号やラインなどの連絡手段を消去して、その場で別れました。
〇〇〇が私の許可なく勝手に私の自宅に合鍵を使って侵入しました。そのことに私は驚き、合鍵を返してもらうとともに、次に同じことをしたら警察を呼ぶと強く警告しましたところ、〇〇〇は納得し、二度としないと約束しました。
しかし、〇〇〇は私の携帯に一日平均10件ほど電話するようになりました。着信拒否すると、次にメールを送信するようになりました。その内容は復縁をもとめる内容が主ですが、中には、脅迫めいた文章もありました。
この電話とメールの送信と並行して、〇〇〇は共通する友人に私の現在の動向などを聞きまわるようになりました。その聞きまわる中で、私の根拠のない悪口を言って回り、私の人間関係にひびを入れています。
このような行動は、ストーカー規制に該当しないまでも生活に不安を感じますので、今回のご相談により、警察から〇〇〇へ、そのような行動は止めるよう、警告を発してほしいです。
以上
といった感じでまとめていくと、相談を受けた方も相談内容をもれなく正確に理解していただけるかと思います。
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