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ビラ配りで逮捕というニュースがありました。

記事によりますと、昨年12月、東京のJR立川駅前で60代の男性に体当たりして重傷を負わせての逮捕のようです。容疑は傷害罪。

ことの起こりは、逮捕された人物が立川駅前でビラを配っていた際、「ビラ配りは通行の邪魔です」といわれたことに立腹し、「言論の自由だ」などと怒って体当たりして骨盤などを折る重傷を通行人に負わせたということでした。

昨年12月に起きた傷害事件によって5月中旬に逮捕されるという、警察の地道な捜査が実を結んだわけです。

逮捕容疑が傷害罪ということですが、そもそも逮捕された人物は通行のある道路でビラを配るなどという人の往来を妨げていたわけです。報道によれば、この逮捕された人物は中核派の活動家ということでしたので、事前に所轄警察署に道路使用許可を申請しても許可はおりなかった公算がたかいでしょう。

もちろん、この逮捕事件は、中核派の活動家がビラを路上でまく活動の際に起こした傷害事件であって一般的な事件ではないようにも思います。

しかし、繁華街で頻繁にみかける居酒屋などへの来店を促す路上の客引きにも似た点があるようです。東京ですと、歌舞伎町や新橋、池袋などで、大学生か高校生くらいの若いアルバイトの男性が居酒屋のメニューを大きく開いて、「いますぐご案内できますよ」などと通行人に語りかけ、通行の往来を妨害している風景もよく見かけます。

これら客引きは、果たして道路使用許可をあらかじめ取得しているのでしょうか。道路をふさぐように一列にならびスクラムを組むようにして通行人の足を無理やり止めてメニューを大きく開いて立ち話の態様で来店を促す姿は、とても許可がおりる態様ではないように思えます。

そうすると、今回の傷害罪の罪状で逮捕された中核派の活動家のように、「通行のじゃまですよ」と口頭で注意があったり、所轄の警察署に苦情が入っていそうです。

苦情ですめばいいのですが、往来する通行人が客引きにぶつかり転倒するなどの事故になるのも十分考えられます。また、客引き同士で縄張り争いなどが生じて乱闘騒ぎが起きるのも十分あり得ます。

そうすると、路上で客引きをする営業手法を採用した居酒屋の責任にもなりえます(使用者責任。民法715条)。

当然のことながら路上での客引きはあらかじめ所轄の警察署から許可がなければ違法(犯罪)です。

ここはコンプライアンスの観点からも、道路使用許可を申請しておくのが賢明かと思います。