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問)わたしは会社を経営しております。ご縁があって知り合った日本の語学学校に在籍していたロシア人の留学生をわたしの会社に雇いたいとかんがえていますが、在留資格はどのようにすればよいでしょうか。また、現在ロシア人の留学生は日本語学校を卒業してはいますが、ビザは留学生のままです。この状態でインターンのような形で働いてもらうことは大丈夫でしょうか。

答)まず、会社で雇用する場合には、在留資格を変更する必要があります。雇用を考えている方は日本にある語学学校に在籍していたことから、在籍時に発行された留学生の区分から「技術・人文知識・国際業務」の区分へ在留資格変更許可申請をする必要があります。

この在留資格変更を申請する際に添付が必要な資料は、雇用する会社の規模などに応じて異なる資料と、会社の規模のいかんにかかわらず共通して提出が必要となる資料があります。以下、説明します。

1. 会社の規模のいかんにかかわらず共通して提出が必要とされる資料
・在留資格変更許可申請書(1通)
・写真(縦4cm×横3cm)1葉
・パスポートおよび在留カード(在留カードとみなされる外国人登録証明書を含む)提示
・専門学校を卒業し、専門士または高度専門士の称号を付与された者については、専門士または高度専門士の称号を付与されたことを証明する文書1通

2. 会社の規模に応じて提出が義務つけられる資料
会社の規模によって、申請する書類はカテゴリーといわれる区分によって異なります。まず、カテゴリーを説明します。
・カテゴリー1
(1) 日本の証券取引所に上場している企業
(2) 保険業を営む相互会社
(3) 日本または外国の国・地方公共団体
(4) 特殊法人・認可法人
(5) 日本の国・地方公共団体認可の公益法人
(6) 法人税法別表第1に掲げる公共法人
・カテゴリー2
前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表中、給与所得の源泉徴収票合計表の源泉徴収額が1,500万円以上ある団体・個人
・カテゴリー3
前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表が提出された団体・個人(カテゴリー2を除く)
・カテゴリー4
上記のいずれにも該当しない団体・個人

以上のカテゴリーによる区分から提出が義務付けられる資料を判断していきます。

まず、カテゴリー1および2は、共通して提出が義務つけられる資料以外に提出が要求される資料はありません。

カテゴリー3および4に共通する資料
・申請人の活動内容を明らかにする次のいずれかの資料
(1) 労働契約を締結する場合
 労働基準法第15条第1項及び同法施行規則第5条に基づき、労働者に交付される労働条件を明示する文書1通
(2) 日本法人である会社の役員に就任する場合
役員報酬を定める定款の写しまたは役員報酬を決議した株主総会の議事録(報酬委員会が設置されている会社にあっては同委員会の議事録)の写し1通
(3) 外国人法人内の日本支店に転勤する場合および会社以外の団体の役員に就任する場合
地位(担当業務)、期間および支払われる報酬額を明らかにする所属団体の文書1通
 ・申請人の学歴および職歴その他経歴等を証明する文書
(1) 申請にかかる技術または知識を要する職務に従事した機関及び内容並びに期間を明示した履歴書1通
(2) 学歴または職歴等を証明する次のいずれかの文書
・大学等の卒業証明書またはこれと同等以上の教育を受けたことを証明する文書。なお、DOEACCの制度の資格保有者の場合は、DOEACC資格の認定証(レベル「A」、「B」または「C」に限る。)1通
・在職証明書等で、関連する業務に従事した期間を証明する文書(大学、高等専門学校、高等学校または専修学校の専門課程において当該技術または知識に係る科目を専攻した期間の記載された当該学校からの証明書を含む。)1通
・IT技術者については、法務大臣が特例告示をもって定める「情報処理技術」に関する試験または資格の合格証書または資格証書1通

・登記事項証明書1通
事業内容を明らかにする次のいずれかの資料
(1) 勤務先等の沿革、役員、組織、事業内容(主要取引先と取引実績を含む)等が詳細に記載された案内書1通
(2) その他の勤務先等の作成した上記(1)に準ずる文書1通

カテゴリー3および4に共通する文書は以上です。

そしてカテゴリー3に該当する企業等は、これらのほかに、
・直近の年度の決算文書の写し1通
の提出が義務つけられています。

以下、カテゴリー4に該当する企業等に提出が義務つけられている文書です。
・直近の年度の決算文書の写し。新規事業の場合は事業計画書1通
・前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする次のいずれかの資料
(1) 源泉徴収の免除を受ける機関の場合
外国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他の源泉徴収を要しないことを明らかにする資料1通
(2) 上記(1)を除く機関の場合
・給与支払い事務所等の開設届け出書の写し1通
次のいずれかの資料
(あ)直近3か月の給与所得・退職所得などの所得税源泉徴収高計算書(領収日付印のあるものの写し)1通
(い)納期の特例を受けている場合は、その承認を受けていることを明らかにする資料1通

提出が義務つけられている資料は以上です。
もちろん、入国管理局に対して許可処分を促す目的で上記資料以外の資料を添付することもあります。どのような資料が有益に働くかは個別の申請案件に即して判断されていくことになるかと思います。

次いで、現在お持ちの在留資格のままでインターンなどの形で雇用できるか、ですが、これはできないのが原則です。。

したがって、インターンなどと称して会社で働いてもらう場合にも、適切な在留資格が必要となります。一般的に留学生であれば資格外活動として週に28時間を限度に就労(いわゆるアルバイト)も許可されている方も多いとは思います。

しかしながら、留学生として日本に上陸し勉学に従事するために生活費などを確保する目的で例外的に許可されている資格外活動の制度趣旨を考えますと、学校を卒業した在日外国人が会社に雇用されることを前提として労働することは、この趣旨から逸脱しているような印象を受けます(私見)。

従いまして、学校を卒業した元留学生の外国人の方に対しては遅滞なく雇用するよう働きかけるとともに、資格外活動の制度趣旨を逸脱する様態の雇用は控えるのがトラブル防止のためにもよろしいかと思います。

以上、東京入国管理局にて確認済。