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相続・熟慮期間中の遺産管理

法律相談)夫が亡くなりましたが、私と子どもは遠隔地に住んでいて、遺産の状況がどのようかがわかりません。遺産の調査や熟慮期間中の遺産管理はどのようにすればよいでしょうか。

答)相続人が管理するか、あるいは、家庭裁判所に相続財産管理人を申立る方法があります。

1.相続人が管理する場合
共同相続人は、相続開始と同時に被相続人の一切の権利義務を承継します(民法896条)。そしてその相続財産は、可分債権(現金など)を除き、共同相続人の「共有」に属します(民法898条)。
従って、相続財産は相続開始とともに共同相続人の共有となり、共同相続人全員で管理することになります。
そして、相続人全員は、自己の固有財産におけるのと同一の注意義務をもって相続財産を管理する義務を負います(918条1項)。

また、相続人は、管理行為をこえて相続財産の全部または一部を処分すると、単純承認をしたものとみなされます(921条1号)ので、管理行為の範囲に気を使うことになります。

一般的に管理行為には、相続財産の修理や補修などの保存行為、使用貸借等の利用行為、家屋の造作を施すなどの改良行為が含まれます。

2.相続財産管理人が管理する場合
相続財産の適正な管理が難しい場合、相続人や相続債権者などの利害関係人は、家庭裁判所に相続財産の保存に必要な処分として、相続財産管理人の選任の申立をすることができます。
管理人の資格に制限はありません。相続人の中から選任することもできます。相続財産管理人が相続財産を管理するのは共同相続人が相続を放棄するか否かを選択し、相続人が確定するまでの間です。
相続人確定後は、確定した相続人自身が相続財産を管理することになります。

管理人を選任するには、

・申立推薦方式

・裁判所選定方式

が、あります。

詳しくは家庭裁判所にお問い合わせください。