*


法律相談)夫が死亡しました。相続人は、妻である私と未成年の子2人です。唯一の相続財産である住宅ローン返済中の自宅を妻である私の名義にしたいのですが、どのような手続きになりますか?

答)母親であるご自身が未成年の子2人のために子の住所地を管轄する家庭裁判所に相続放棄のための特別代理人選任審判の申立を行います。この特別代理人がそれぞれ家庭裁判所に対して相続放棄の申述手続きをします。この手続きにより、自宅の登記がご自身だけになります。

1.相続放棄と利益相反行為

親権者が、その子との間で利益が相反する行為について親権を行う場合、子の利益を守るため、親権者はその子の特別代理人の選任を家庭裁判所に請求する必要があります(民法826条)。
選任された特別代理人がその子を代理して当該行為を行います。


2.相続放棄がその子のとの間で利益相反行為にあたるかの判断基準


ある行為が利益相反行為にあたるかの判断は、もっぱら行為の外形のみで決するべきであって親権者の意図や行為の結果など実質的効果から判断するべきではないとするのが判例の立場です(最高裁判所小法廷判決昭和48.4.24)。


3.親権者が代理して行った利益相反行為の効果


判例は、当該代理行為は無権代理(民法113条)であるとして、原則として無効であり、子が成年に達したとき以降に本人の追認によって成立のときにさかのぼって有効となるとしています(最高裁判所小法廷判決昭和46.4.20)。